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不動産業界は実力重視で、キャリアに関係なく人事評価を得られるため転職志望者におすすめです。
しかし、全ての不動産会社が良い企業というわけではありません。
中には、顧客を疎かにした経営理念を掲げた企業や、会社の雰囲気が悪い企業もあるため、事前に知っておいたほうが賢明です。
とはいえ、不動産会社に転職する前に、職場や人間関係を知る方法は限られています。
内部に伝手がない限り、採用面接の段階で判断するしかないでしょう。
そこで今回は、会社の雰囲気や社風、職場環境を見極めるのに役立つ4つの逆質問をご紹介します。
好印象を与える質問、悪印象を与える逆質問も合わせてご紹介するので、これから就職活動や転職活動を始めようと思っている方は、ぜひご一読ください。
会社の雰囲気を掴む逆質問すべきこと①「会社にとっての理想的な人材」
採用面接の最後に、「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。
それに伴い、こちらから質問をすることを「逆質問」と言うのですが、逆質問は就職や転職活動においては自分をアピールする最後のチャンスとも言えるものです。
もちろん、無理に質問を投げかける必要はありません。
しかし、自分をアピールすると同時に会社の雰囲気を掴むためにも、逆質問は有効に利用するのが賢い選択です。
基本的に、面接では受け身になることが多く、自分から会社のことを聞けるチャンスは少ないもの。
とはいえ、ダラダラと意味のない質問をしても逆効果なので、会社の社風や職場環境を見極められる的確な質問を用意しておくと良いでしょう。
例えば、「御社にとっての理想的な人材を教えてください」という質問は、会社が社員に何を求めているかを知ることができます。
性格や経験、資格など、会社によって様々な答えが返ってくるでしょうが、もしも「結果を残せる人材」というように、志望者の人格や顧客の心象を顧みない返答をされた場合、検討するのが無難でしょう。
不動産業界は結果に対してシビアですが、それも顧客を満足させているからこその姿勢です。
そこを置いてきぼりにし、結果ばかりを追求する会社は、例え入社しても自分が満足できる環境で働けない可能性が高いでしょう。
なお、上記の質問は「自分にとって理想的な会社か」という点を知る方法でもあるので、逆質問に迷ったら使ってみてください。
会社の雰囲気を掴む逆質問すべきこと②「社員を評価するポイント」
不動産業界では、キャリアの差に関係なく人事評価がなされることが多い傾向にあります。
つまり、若い社員でも結果を残せばベテラン以上に重用される可能性があるのです。
ここで重要なのが、社員をどのようなポイントで評価しているかという点。
もしも企業が「成果主義」「数字優先」の考え方であれば、注意が必要です。
一見すると、成果や数字を優先する考え方は企業として正しいように思えますが、単純に目先の利益ばかりを追い求めているようではまだまだ半人前。
長期的な視野を持たなくては、どんどん顧客離れが進み、いずれは経営を苦しめることになりかねません。
自身の成長はもちろん、息の長い会社で働きたいと望むなら、会社と顧客の双方がWin-Win(ウィンウィン)の関係になるよう努めている企業かどうかを見極めましょう。
また、成果や数字を最優先に考える企業は、社内の人間関係がギスギスしているケースが多く見られます。
自分の数字を挙げることに躍起になり、足の引っ張り合いが起きていることも珍しいことではないのです。
会社のために社員同士が協力し合えるような職場環境であれば良い、というのは多くの方が願うことでしょう。
社員の評価ポイントを質問することで、
「目先の利益ばかりを追っていないか」
「社内の人間関係がギスギスしていないか」
「社員がお互いに協力できる会社なのか」
などを判断しやすくなります。
成果や数字ももちろん重要ですが、他にも人事評価のポイントを置いているかを確認したいところですね。
会社の雰囲気を掴む逆質問すべきこと③「教育制度について」
新卒の方はもちろん、社会人経験のある中途社員であっても、初めての業務は戸惑いの連続です。
そんなとき、教育制度が疎かだと、仕事のやる気や会社に対する愛情も薄れてしまいますよね。
「上司や先輩による指導が行き届いているか」
「新入社員のスキルアップをサポートするプログラムを用意しているか」
これらの点は、これから働く企業を選ぶために欠かせない判断材料なので、面接では教育制度について質問してみましょう。
さらに、教育制度についての質問は、企業がどれだけ社員の成長を願っているのかを知ることにもつながります。
新人研修を疎かにしていると、仕事のノウハウがスムーズに下に継承されません。
入社後に嫌な気持ちになったり、納得できない仕事を任されたりする可能性もあるため、離職率が高い傾向にあります。
つまり、人がすぐ辞める会社=人材を大切にしていないと考えることもできるのです。
明確な教育プログラムがあり、OJTなどの方法で先輩社員から新入社員にコミュニケーションを図る企業なら、新人も安心して働けます。
社内の雰囲気も悪くないと予想ができるでしょう。
明確な教育プログラムは、社員一人ひとりのスキルアップにつながります。
また、会社で働くことが自分の成長にもつながると感じられれば、自信を持って業務に取り組めますよね。
加えて、資格取得の補助なども促進してくれる会社なら、社員のスキルアップを応援するような社風や職場環境だと判断できるでしょう。
教育制度の質問は、求人票に「未経験者歓迎」と記載があった場合のみ行うのがベスト。仕事に対して受け身だと思われてしまい、採用のチャンスを逃してしまうかもしれないためです。
どうしても聞きたいという方は、「現在〇〇を勉強しているのですが、研修でも〇〇について学ぶ機会は得られますか?」など、ポジティブな面と合わせて質問してみてください。
そうすれば、採用担当者に悪印象を持たれる心配は少ないでしょう。
会社の雰囲気を掴む逆質問すべきこと④「会社の将来的な目標」
企業の将来性とは売上だけで決まるものではなく、しっかりとした経営戦略があるかが命運を左右します。
正しい経営戦略が定まっていれば、一時的に売上が落ちたとしても、やがて売上が回復するはずと慌てず落ち着いて仕事を続けられます。
しかし、明確なビジョンがない企業は目先の売り上げに右往左往しがちです。
現状を変える有効な手段もないまま、ただ売り上げをあげるためだけに業務を行ってしまう会社もあるかもしれません。
確固たる経営戦略を持ち、明確なビジョンを定めているかを判断するためにも「将来の目標」を聞いてみることは悪くないと言えるでしょう。
このとき注意しておきたいのが、具体性のある回答かどうかです。
「会社を大きくする」「社員を増やす」といった答えは企業にとって当然の答えであり、具体性に欠けます。
「なぜ大きくしたいのか」「どのように大きくするのか」が語れてこそ、信頼できる戦略だと言えるでしょう。
しっかりした経営戦略は、社員が安心して働ける会社かどうかを判断する材料の一つです。
企業を選ぶときは、長期間に渡る目標があるかどうかを確認してみてください。
人事の心を掴む!好印象を与える逆質問
逆質問は必ずしなくてはならないものではありませんが、せっかくのチャンスを棒に振ることになるためしたほうが得策です。
しかし、逆質問には"好印象"を与えるものと"悪印象"を与えるものがあるため、前者に当てはまる質問を選ぶようにしましょう。
以下では、好印象を与える逆質問をご紹介します。
1.もし採用していただいた場合、配属先はどの部署になりますか
2.入社までにさらに勉強しておくことがあれば教えてください
3.志望している部署の仕事について詳しく教えてください
4.面接官の方々が仕事をしていて嬉しかったことを教えてください
どんな部署に配属されて、どんな業務をこなすのかという点は働く意欲の表れと捉えられるため、人事に好印象を与えやすいと言えます。
面接で失敗しないために知りたい「悪印象を与える逆質問」
人事に不快な思いをさせる質問は、意外と無意識に口をついて出るものです。
採用の可能性を高めるためにも、悪印象を与える逆質問も把握しておきましょう。
悪印象を与える逆質問は、以下の通りです。
1.残業や休日出勤はどれくらいありますか
2.長期休暇は取れますか
3.いつから働けば良いですか
4.福利厚生はどうなっていますか
労働条件を聞くのは大切なことですが、採用が決まっていない段階で根掘り葉掘り聞くのは悪印象を与えてしまいます。
とくに、残業や休日についての質問は仕事に対する意欲が低いと捉えられるおそれがあるため、避けたほうが無難です。
どうしても聞きたい場合は、
「前職では週に〇時間ほど残業をこなしていたのですが、御社では平均どれくらいでしょうか」
というように、これまでちゃんとこなしてきたことを伝えた上で質問をすると悪印象を与えにくくなります。
また、繁忙期がいつかを聞くことで、遠回しに残業時間や休日出勤の状況を推測できるでしょう。
まとめ
給料はもちろん大切です。
しかし求職活動している人は誰でも、雰囲気の良い会社で働きたいと願うものです。
ここで言う雰囲気の良さとは、「リラックスしながら働けて、かつお互いの仕事の方向性がはっきりしていること」を指します。
こうした企業は社員全員に経営理念が共有されており、社員同士の無駄ないさかいが生まれにくい傾向にあるため、その業界に初めて飛び込む方でも働きやすいでしょう。
面接は、企業の内側を知る絶好のチャンスです。
面接官からの質問に答えるだけでは会社の姿は見えてこないので、逆質問を利用しながら、働きたいと思える会社かどうかを見極めてみてください。
いえらぶ不動産転職では、全国の不動産業界の求人情報を掲載しています。
不動産業界への転職を検討している方はぜひチェックしてみてください。
このコラムを書いた人
- 飯島 敏輝転職コラム編集長
- 同志社大学卒。いえらぶ不動産転職コラム編集長。 不動産会社専門のコンサルタントとしてキャリアをスタートし、賃貸・売買・管理・投資と業種を問わず、100社超を担当。 企業のソリューション提案を強みとし、 特にWEB制作による集客力改善・1人当たりの営業利益アップ型業務効率化などを提案実施してきた。 現在はその知見を活かし、不動産会社で活躍したい人向けの転職相談を行っており、年間数百名を超える転職相談を行っている。
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