大工は、木造建物の建築や修理、改築などを行う職人です。
建築業界になくてはならない重要な職業で、日々新しい知識や技術、工法が求められるほど専門性に長けています。
そんな大工ですが、種類はさまざまで大工の種類によって平均年収などが若干異なることも。
そこで今回は、大工の種類や平均年収、資格などについてご紹介します。
大工はもうかるの?種類ごとの特徴と平均年収
大工はたくさんの種類がありますが、その中から「木造大工」「造作大工」「型枠大工」「宮大工」を例にあげましょう。
それぞれの仕事の特徴と平均年収は以下のとおりです。
・木造大工(町大工)
家の柱や壁、床、天井など、一戸建て住宅の骨組みを作る大工です。
つぎに紹介する造作大工と兼用している方もいます。
平均年収は380万円ほどですが、未経験者の場合は見習いでの就職になるため年収200万円に満たない方も少なくありません。
・造作大工
木材を加工して戸や棚、収納などを作ったり取り付けたりする内装のスペシャリスト。
木造大工が作った骨組みに、生活に欠かせない建具などをプラスします。
平均年収は350万円ほどです。
・型枠大工
木造建築物を扱う一般的な大工とは異なり、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリート造りの建物を作る際に必要となる、コンクリートを流し込む“型”を作る専門の大工です。
平均年収は380万円ほどで、経験を積むことで給与が徐々に高くなります。
・宮大工
神社仏閣などの伝統的な木造建築物を手掛ける大工です。
伝統的な技法を継承していることから希少価値が高いといえます。
平均年収は360万円ほどですが、ベテランの宮大工のなかには高い収入を得ている方もいますよ。
このように、大工は全体的に平均年収が高くありませんが、ボーナスがあるかどうか、見習いや中堅、棟梁などの立場によって金額が変わります。
棟梁などの全体をまとめる立場になれば、平均年収は約800~900万円ほどもらえるでしょう。
大工の資格があると平均年収もあがるの?
大工になるのに必要な資格はなく極端な話、今日から大工と名乗っても差し障りがありません。
しかし、大工としての“腕”をアピールできる資格「建築大工技能士」があるため、この先も長く大工として働きたいなら取得しておいて損はないでしょう。
建築大工技能士は、国家技能検定で1~3級まであります。
技能を示すための資格ではありますが、受験資格は実務経験について記されており、1級なら実務経験7年以上、2級なら2年以上、3級は6カ月以上と決まっているのです。
つまり、この資格を持っていることで技能を見せられるだけでなく、実務経験があることの証明としても役立ちます。
ただし、大工は必ずしも資格を必要とするわけではなく、資格手当のない会社もあります。
なにより技術が必要な職人ですので、資格を持っているだけで年収アップはあまり期待できないでしょう。
とはいえ、資格があることで「真面目に取り組める人」「学ぶ意欲がある人」などと信頼性を得ることはできるでしょうから、取得自体に損はないといえます。
まとめ
一口に大工といってもさまざまな種類があります。
また、大工の平均年収は350~380万円ほどで、種類によって異なる他、働いた年数やポジションなどでもある程度の差が開きます。
年齢や求人の条件にもよりますが、資格がなくても働けるためこれから大工を目指したい方も安心してチャレンジできるのではないでしょうか。
建築業界に興味がある方、大工への転職をお考えの方は、ぜひ上記の記事も参考にしてみてくださいね。
このコラムを書いた人
- 大城 直樹
- 不動産キャリア18年。宅地開発・用地仕入からキャリアをスタートし、賃貸まで幅広く経験。賃貸物件の新築提案業務ではデザイナーズ物件のデザインやリノベーションに関わり、各メディアでの掲載実績を持つ。不動産会社退職後、これまで培った人脈を活かし他業種へと転職。現在に至る。 得意分野:不動産全般、デザイナーズ・リノベーション提案などの設計・建築分野
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