不動産業に限らず、転職時の面接では終盤に「何か質問はありませんか?」と聞かれることがほとんどですよね。
私も、数年前にはじめて不動産業の事務に転職した際、面接でこの質問を受けました。
この問いに、「特にありません」と答えてしまうのは非常にもったいないです。
逆質問も面接の一部なので、ここを自己PRの場と考え、聞くべきことをしっかり準備しておきましょう。
ここでは、自身の体験談を踏まえながら、逆質問の回答例をご紹介します。
面接で「何か質問はありますか?」と聞かれる理由
・応募者の意欲を見たい
不動産会社の事務は未経験でも応募可能な会社が多く、比較的挑戦しやすい職種です。
なかには、「どこでもいいからとりあえず応募した」という応募者もやってきます。
このような応募者を見極めるために、面接官は自社で働く意欲がどれほどなのかを探っています。
・コミュニケーション能力を見たい
逆質問は、応募者が唯一自由に発言できる場です。
聞きたいことをまとめて的確に質問できているか、面接官が回答した後の切り替えしはどうかなど、円滑なコミュニケーションが取れるかを図りたいのです。
不動産業の事務は、お客様の接客や電話の初回対応をする場合が多いです。
営業スタッフのサポートも大切な仕事のひとつになりますので、コミュニケーション能力は重視するポイントとなります。
・応募者の適性を見たい
事務の仕事内容は、正確さが求められるデータ入力やセンスを必要とするPOPやチラシの作成、お客様と直接やり取りをする電話対応など多岐に渡ります。
大きな会社だと「企画開発部」や「総務部」などに部署が分かれている場合もあります。
応募者が何に興味を持っているかを図り、「入社後に主にどんな仕事を任せられるか」「どの部署に配属するか」を判断したいのです。
面接ではアピールが大事!逆質問のポイントと例文
逆質問は、自分をアピールできる絶好の場です。
私は、はじめての不動産業界への転職でしたが、最終面接で下記のように質問しました。
「営業だとノルマや目標が数値化されていると思いますが、事務ではどんな目標や数字が定められていますか?」
これは、事務でも数字を追いますというアピールです。
一般的に事務は、電話応対や営業のサポートなど、どちらかというと縁の下の力持ちというイメージを持っていたので、事務でも数字を追う姿勢を見せることが有効だと考えました。
入社後ですが、面接官より「あの質問は初めてされた、良い印象だった」とのお言葉を頂きました。
いわく、「これまでの事務は受け身であることが多く、利益に対しての興味を持っている人も少なかったし、会社としても事務に積極性は求めていなかった」との事。
しかし、「今後は、不動産会社も従業員ひとりひとりが自分の役割がどのように利益につながっているかを意識する、全員参加の経営が大切だと思っている。その社風に合っていたので採用に至った」と言われました。
他にも、好印象を与える質問例をご紹介します。
「入社前に勉強しておいたほうが良いことはありますか?」
こちらも、私が面接で実際にした質問になります。この会社に入社したいという高い意欲をアピールできます。
その時の面接官からの返答は「○○地区の学区をだいたいでいいから頭に入れておいてほしい」との答えでした。入社後、スムーズに業務に取り掛かることができるので、面接官にとっても好都合の質問となります。
「1日の業務の流れを教えてください」
入社後をイメージする質問をすることで、やる気をアピールできます。
特定の業務だけをひたすら行うという事はあまりない業界ですから、どのような業務を行うかはお互いにしっかりと確認しておきたいことになりますので、質問して嫌な顔をされることはまずないでしょう。
逆質問の注意点を押さえておこう
・調べればわかるような内容を聞かない
ホームページを見るなど事前準備ができていないことが露呈してしまいます。
・離職率や有給取得率、給与のことは聞かない
転職にあたり、非常に大切で知りたいことではありますが、逆質問の際には不適切です。
・聞くべきことを3つ以上は準備しておく
面接が進んでいく中で、場や面接官の雰囲気がある程度分かってくるかと思います。
その場に合わせた質問をするようにしましょう。
事前に質問を準備していても、質問の時間になる前に回答部分を説明されてしまうこともあります。
「せっかく準備をしたのに、先に説明されてしまい聞くことがなくなった…」とならないよう、違うジャンルの質問を3つ以上準備すると良いでしょう。
・漠然とした質問は避ける
「将来性はどうですか?」「社員の満足度はどうですか?」など、面接官が答えに困ってしまう質問は避けましょう。
面接官が戸惑うばかりではなく、「それを聞いてどうするのか」と不快感を与えてしまう場合があります。
質問することがなかったときの対処法
会社によっては、説明会と面接が一緒になっており、質問が本当にない場合もありますよね。最近は不動産会社に限らず、会社の説明や業務の流れをまとめた動画を面接時に応募者に見せる会社も増えています。
その時に、何か聞かなければ…と焦り、要領を得ない質問をしてしまっては逆効果です。
質問がない場合は、「先ほどのご説明(説明会)で十分に理解出来ましたので質問はありません。お話を伺って、御社で働きたいという思いがますます強くなりました」など、意欲を示しましょう。
まとめ
逆質問は、あなたのことをアピールできる絶好の場です。
そのために何よりも重要なのは、事前の準備です。
聞くべきことをしっかり吟味し、後悔のない面接にするためにも、しっかり準備をして臨みましょう。
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このコラムを書いた人
- 長谷川 七海
- 駒沢大学卒。不動産会社勤務のかたわら、ライターとして活動。 もともとは別の仕事をしていたが、数年前に不動産業界へ転職し、不動産事務としてのキャリアをスタート。自身の経験を活かし、不動産業界や建築業界を目指す女性に役立つ情報を発信している。
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