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就職・転職活動を行う上で大切なのは「心構え」です。
就職や転職は、その先の人生を左右する、または決定づける重大なターニングポイント。
明確な心構えがなければ、いざ働くとなったときに「こんなはずではなかった」「就職(転職)を急がなければ良かった」といった気持ちになってしまうかもしれません。
また、マイナスな思考から抜け出せず、それが何かしらのトラブルの火種になるおそれもあります。
自分に合った企業を見つけ、やりがいを持って働くためにも、「何となく」ではなく、強い意志を持ちたいところ。
そこで今回は、不動産業界への就職・転職を考えている方へ向けて、面接に挑む上で覚えておきたい心構え10カ条をご紹介します。
就職&転職の心構え①「自分の長所と短所を把握する」
「あなたの長所と短所は何ですか?」
これは、実際の面接でよく聞かれる質問です。
簡単な質問だと思いがちですが、相手に伝わるように論理的に自分の長所と短所を述べるのは意外と難しいですし、そもそも自分の適性が分かっていないという方も少なからずいるでしょう。
自分の長所と短所を知らなくては、自己アピールを上手く行うことはできないですし、せっかく強みを持っていても、相手に伝わらなくては意味がないのです。
自己アピールにおいて、長所は「不動産会社の業務に役立ちそうなものを選ぶ」と効果的です。
例えば、営業職に就きたい場合、
「コミュニケーション力が高い」
「リーダーシップがあり人をまとめることに長けている」
「行動力がある」
これらの長所は、営業職でも十分に活かせる武器になり得ます。
ただ、使い古された言葉はどうしてもインパクトに欠けてしまいます。
そのため、実体験を交えながら自分らしい言葉を選んでアピールしましょう。
一方で、短所は口にするとマイナスになると思う人も少なくありません。
しかし、短所は言うなれば自分自身の課題。
この課題を分かっており、改善に向けて努力している人であれば、企業は信頼を置いて接してくれます。
「改善のために取り組んでいること」
「将来どうなりたい、どう成長したいと思っているか」
「変わった自分が会社に貢献できること」
これらをしっかりと伝えられれば、短所も自分を輝かせる武器になります。
就職&転職の心構え②「やりたい仕事を見つける」
就職や転職を希望する企業に求めるものは何でしょうか。
給与(年収)や、休日(有給取得のしやすさ)の多さを求める人は多いでしょうが、それだけでは仕事は続けられません。
何よりも見極めてほしいのは、「やりたい仕事かどうか」「興味を持てそうな仕事かどうか」という点。
仕事内容で志望する会社を吟味すれば、「仕事が楽しくない」「ミスマッチだったから辞める」といったことが起きにくくなるのです。
不動産会社と一口に言っても、その仕事内容は多岐に渡ります。
大きく分けて、「賃貸」「売買」「管理」の3つに分類することができますが、その中で自分がどの業種に取り組みたいのか、そのために必要なものは何か、をしっかりと把握することが大切です。
何となく、で仕事を決めると後悔するのは当然のこと。
やりたい仕事を見つけて、それを実現するために就職・転職活動を行いましょう。
就職&転職の心構え③「書類をしっかりと準備する」
就職や転職活動では、履歴書や職務経歴書はもちろん採用試験や作文、雇用契約書に至るまで、たくさんの書類を書かなくてはなりません(企業によって異なります)。
また、就職・転職活動が長引けば長引くほど、何度も何度も必要書類を揃えなくてはならず、そのたびに新しく書類の必要事項を書かないといけないため、中には辟易してしまうという人もいるでしょう。
しかし、就職活動や転職活動において、書類を書く機会が増えるのはあたりまえのこと。
どんなに面倒だと思っても、丁寧に記入するよう心がけることが大切です。
汚い字で書きなぐったような履歴書では、面接を行う人事の方(採用担当者)も会いたいとは思えないでしょう。
どんなに面倒でも、きれいな書類を用意するところから就職活動は始まっています。
きれいな字を書くに越したことはないですが、仮に苦手でも、丁寧に書けば良さは伝わるはずです。
なお、不動産会社では事務職だけでなく、営業職も書類を書く機会が多いとされています。
書類をきちんと書けていなかった場合、業務不適格と受け取られてしまう可能性があるため、日頃から丁寧に字を書くクセを付けておきたいですね。
就職&転職の心構え④「企業からの連絡にはすぐに返信する」
企業は、メールや電話といった様々な方法でコンタクトを取ります。
その際、企業からの電話に出ない、メールを返信しないとなると、どういう結果をもたらすかは想像に難くありません。
企業からのアクションに対してレスが遅いと、それだけでマイナスの評価が下されることも…。
なぜなら、反応の早さ=働くことへの意欲の表れと捉えることもできるからです。
仮に、企業がレスの早さから求職者のやる気を測っていた場合、
「電話に出ない」
「折り返しもない」
「メールの返信がない」
「返信がかなり遅いのに謝りの一言がない」
こうした反応は、入社への意欲が低いと受け取られてしまうでしょう。
さらに、入社前の企業とのやり取りから、入社後にお客様への連絡が迅速にこなせるかどうかを見極めるケースもあるようです。
不動産業に限らず、どの業種でも「報連相」のスピードは重視されているため、企業からの連絡にはなるべく早く返すことを心がけましょう。
なお、どうしても連絡ができない場面もあるでしょうし、返せるころには深夜…というときもあるでしょう。
その場合、深夜ではなく、次の日の朝に連絡を返すのがベター。
連絡をいただけたことへのお礼と、すぐに返せなかったことへの謝罪の文も忘れずに添えてくださいね。
就職&転職の心構え⑤「謙虚な気持ちを持つ」
面接の際、自分を良く見せたい気持ちが働くのは当然のことでしょう。
しかし、その結果、気持ちが急いてしまい、面接官へ敬意を欠く態度を取ってしまっては印象が悪くなります。
日本では、まだまだ「謙譲は美徳」とされている側面が大きいため、あまりにも性急にアピールしすぎると、協調性がないと受け取られることもあります。
従業員が一丸となって目的達成を目指すのが企業です。
協調性がない、欠けていると思われてしまうと、社内の和を乱すかもしれないと警戒されてしまいます。
あまりでしゃばりすぎず、あくまでも"審査される側"という意識を持って、謙虚な言動を心がけましょう。
就職&転職の心構え⑥「志望する企業に関心を持つ」
志望先の企業について、関心を持つことは非常に大切です。
例えば、学歴や経歴、性格、得意分野などが同じAさんとBさんがいたとします。
Aさんは無難な受け答えを、Bさんは企業研究をしたのだと分かる受け答えをした場合、あなたが面接官だったらどちらの人材を欲しいと思うでしょうか。
企業からすれば、企業への関心が深いBさんを優先的に採用したいと感じるでしょう。
もしも「この会社で働きたい!」と思う人材であれば、志望先に関心を持つのは当然のこと。
つまり、企業研究をしっかりと行っている人材は、企業に対して関心が深いと受け取られやすく、ひいては「目標を持って働いてくれるのではないか」という期待につながります。
就職&転職の心構え⑦「目標期間を決める」
就職活動や転職活動の期間が長引くと、
「なぜ就職活動が長引いているのだろう」
「退職してから転職活動までに時間が空いたのはどうしてだろう」
というように、企業から不思議に思われてしまいます。
最悪、「問題がある人かもしれない」「仕事に対するやる気がないかもしれない」などと、憶測だけで思わぬレッテルを貼られてしまうおそれもあるでしょう。
人によって仕事に就くまでに必要とする時間は異なりますし、焦る必要はありませんが、長引けば長引くほど、あなた自身の負担も大きくなります。
「この日までを目標に就職(転職)活動を進める!」というように、自分の中でリミットを定め、それに向かって努力することが大切です。
就職&転職の心構え⑧「目標を細かく設定しすぎない」
「給料(年収)の良さ」「年2回のボーナス」「心身に無理のない労働時間」「充実した実業務」「通勤のしやすさ」etc…
働く(働きたい)企業に求める条件を挙げるとキリがありません。
しかし、その全てを満たしてくれる企業はごくわずかでしょう。
もちろん、そのわずかな企業に就職・転職できれば僥倖(ぎょうこう)ですが、全ての人が自身の望む企業に入れるとは限りません。
できるだけスムーズに就職活動や転職活動を進めるためにも、どうしても譲れない条件以外は歩み寄ることも大切です。
自分にとって重要なこと、必要なものをしっかりと把握し、これだけは譲れないという条件をあらかじめ絞っておくことをおすすめします。
就職&転職の心構え⑨「企業に嘘をつかない」
学歴や職務経歴をほんの少し偽るだけなら、企業にばれないかもしれません。
しかし絶対ということはなく、入社後に嘘がばれてしまうと一気に信頼を失います。
信頼を失うだけならまだしも、嘘の程度によっては、最悪の場合、解雇や損害賠償請求に発展するおそれもあるでしょう。
嘘をついて困るのは、結局、自分自身です。
面接時に全てを話す必要はないですが、企業に迷惑がかかるかもしれないような事情は前もって伝えておくべきでしょう。
企業と健全な関係を築くためにも、嘘をつかず、正直な情報を伝えましょう。
就職&転職の心構え⑩「質問と回答を想定し練習する」
「どうしてこの会社を選んだのですか?」
「どうして転職しようと思ったのですか?」
など、採用面接ではたくさんの"どうして攻撃"を受けます。
されるであろう面接の質問をあらかじめ想定し、それに対する回答を準備しておけば、臆することなく答えられるでしょう。
採用面接では、緊張から本来の自分を出せないケースがあります。
しかし、質問に適した回答をあらかじめ準備し、スラスラと受け答えられるようシミュレーションしておけば、安心感から緊張がほぐれやすくなります。
ありのまま、いつも通りの自分で面接を受けられれば、きっと良い方向へと向かうでしょう。
面接には何を持っていく?先輩たちが持参した持ち物5選
面接に持参するものは人によって様々ですが、ここではアンケート結果で上位に挙がった持ち物をご紹介します。
・文房具
筆記用具や手帳、ノート、メモ帳などは、面接時に役立つことが多いアイテム。
実際に、
「面接後のアンケート記入に役立った」
「面接官(採用担当者)の発言や企業の印象をすぐに書き留められて便利」
などの意見が多かったようです。
・スマートフォン、携帯電話
企業との連絡手段にスマートフォンや携帯電話を使用するのは、もはやあたりまえの時代です。
忘れたり、持っていなかったりすると、何かあったときに企業へ連絡ができず、面接自体がダメになる恐れも…。
スマートフォンの地図アプリを使って面接先まで行った、という方もいるほど身近な機器なので、忘れずに持っておきたいところです。
・ティッシュやハンカチ
面接先の企業でお手洗いをお借りする機会もあるでしょう。
ハンドドライヤーがない企業は珍しくないため、ティッシュやハンカチはエチケットとして持っておいたほうが賢明です。
また、緊張で汗をかいたときでも、ティッシュやハンカチがあればさっと拭えるため、相手に不快感を与えずにすみます。
・腕時計
スマートフォンや携帯電話で時間確認をする方が多いですが、それらの電源は企業や面接会場に足を踏み入れる前に切っておくのが望ましいでしょう。
面接時に携帯が鳴ると良くない印象を与えますし、仮にマナーモードやサイレントでも振動や光漏れのリスクがあります。
万が一のことを考えて、スマートフォンや携帯電話の電源は切り、時間の確認は腕時計で行いましょう。
・身だしなみを整えるアイテム
女性の回答に多く見られたのが、身だしなみを整えるアイテムです。
髪を整えるためのくしや、伝線した際の替えのストッキング、鏡の他、暑い時期には汗拭きシートが大いに役立ちます。
他にも、「折りたたみ傘」「モバイルバッテリー」「印鑑」「クリアファイル」などを持参したものに挙げている方がいました。
面接を無事に乗り切るためにも、慎重に慎重を重ねた準備が大切なのかもしれませんね。
まとめ
就職・転職活動では、ご紹介した心構えがとても大切です。
心構えがないまま闇雲に就職・転職活動をしても、妥協から本当に目指したい場所とは違う道を選んでしまうこともあります。
自分を見失わずにいるには、「1年後、3年後、5年後、10年後、どんな自分になっていたいか」という明確なビジョンを持つことが重要です。
未来の自分を幸せにできるのは、今のあなただけです。
納得のいく就職活動、転職活動になるよう、心構えを持って取り組みましょう。
このコラムを書いた人
- 飯島 敏輝転職コラム編集長
- 同志社大学卒。いえらぶ不動産転職コラム編集長。 不動産会社専門のコンサルタントとしてキャリアをスタートし、賃貸・売買・管理・投資と業種を問わず、100社超を担当。 企業のソリューション提案を強みとし、 特にWEB制作による集客力改善・1人当たりの営業利益アップ型業務効率化などを提案実施してきた。 現在はその知見を活かし、不動産会社で活躍したい人向けの転職相談を行っており、年間数百名を超える転職相談を行っている。
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