土木設計は人々の生活を支え、利便性と安全性を守る重要な仕事です。
しかし建築設計とは異なり、あまりピンとこないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、土木設計の仕事内容ややりがい、資格について解説していきます。
そもそも土木とは?
土木設計についてお伝えする前に、そもそも土木とは何かをご紹介します。
土木とは、道路やトンネル、橋、河川、ダム、運河などの建設に携わる分野です。
土木に関して"ガテン系"というイメージを持つ方もいるでしょうが、実は土木工学という学問における分野も確立しており、より安全性を追求できるように机上での研究が進んでいます。
土木工学、建築学というように分類されてきたことから、これまでは建築と土木は分業されることが多かったのですが、近年は建築家がダムや橋をデザインすることも珍しくありません。
建築設計と土木設計が一体となり、お互いにより良いものをつくるために協力しようという動きが活発になってきている証拠と言えるでしょう。
土木設計の仕事とやりがいについて
土木設計の仕事は、大きく分けて「概略設計」と「詳細設計」があります。
例えば道路を設計する際、まず道路のルートやカーブ、材料を決定しますが、こうした最初の設計が「概略設計」です。
計画全体の大枠を決める重要なファクターであり、経験や技術力が必要になります。
また、「概略設計」で決めた大枠に従い、詳細に内容を詰めていくのが「詳細設計」です。
ミリ単位の繊細な設計が求められる他、道路やトンネルの設計ではカーブを決める曲率を定め、実際に工事が行えるまでに図面を仕上げなくてはなりません。
このように、専門的な知識と技術が必要になる土木設計は、難易度の高い仕事と言えますが、人々の暮らしや安全を支える大切な仕事です。
自分が仕事に携わった証が、道路や橋、ダムのような"工作物"として後世に残り、人々の安全を守り続けることから、とてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。
土木設計の平均年収
土木設計の平均年収は、550~600万円ほどです。
日本におけるビジネスパーソンの平均年収は420万円ほどなので、それよりも高い年収ということが分かります。
単純に、売り上げを上げるとすぐに高い年収がもらえるといった営業的な要素は少なく、長い経験や経験に伴うスキルによって年収は変わります。
また、土木設計の仕事は海外からも大きな需要があります。
日本の土木設計の技術は高く評価されており、海外のインフラ整備などのために出向している企業も少なくありません。
その場合、海外手当てなども付くのでもっと大きな年収が見込めます。
仕事や年収アップに役立つ?土木設計の資格について
土木設計の仕事において、必ず取得しないといけない資格はありません。
しかし、専門資格の取得が受注はもちろん、年収にもメリットをもたらすケースは多いでしょう。
国家資格でおすすめの資格は「土木施工管理技士」です。
土木施工管理技士は設計よりも現場の管理に役立つ資格なのですが、現場を知ることは良い設計に繋がるため、できるだけ取得しておきたい資格の一つと言えるでしょう。
また、民間資格では平成21年に「土木設計技士」ができました。
すごく有名な資格とは言えませんが、徐々に知名度は上がっているので、今後注目される資格となるはずです。
まとめ
土木設計の仕事は、建築設計に比べると地味なイメージが強いのですが、人々の暮らしや安全を守る大切でやりがいのある仕事です。
経験や知識が必要な分、年収も高めですし、資格を取っておくとさらに受注の幅が広がり、年収アップも期待できます。
土木設計の仕事に就きたいとお考えの方は、資格取得も視野に入れて就職・転職活動を行うと良いでしょう。
このコラムを書いた人
- 飯島 敏輝転職コラム編集長
- 同志社大学卒。いえらぶ不動産転職コラム編集長。 不動産会社専門のコンサルタントとしてキャリアをスタートし、賃貸・売買・管理・投資と業種を問わず、100社超を担当。 企業のソリューション提案を強みとし、 特にWEB制作による集客力改善・1人当たりの営業利益アップ型業務効率化などを提案実施してきた。 現在はその知見を活かし、不動産会社で活躍したい人向けの転職相談を行っており、年間数百名を超える転職相談を行っている。
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