鳶職へ転職！仕事内容と気になる資格＆年収を紹介

建築現場では、多くの職人(鉄筋工、型枠大工、左官など)による分業で建物が建てられています。

中でも鳶職（とび）は、高所を華麗に動き回る事から「現場の華」と言われている仕事です。

今回は、鳶職にスポットをあてて、仕事内容と資格、年収などについてご紹介します。

作業内容によって呼び方が違う！鳶職の仕事とは？

鳶職は高所での作業が多く、危険が伴う専門性の高い仕事です。

人々の生活に必要な住居や施設を建築しているので、非常に重要な仕事と言えるでしょう。

そんな鳶職ですが、携わる作業によって以下のように分類されます。

・足場鳶

建築現場で必要な足場を設置します。

単に高所で作業を行うだけでなく、設置場所の状態や作業性、足場解体の効率を考え、その場に応じて的確に判断して組み立てるというスキルが求められます。

・鉄骨鳶

鉄骨造の建物の骨組みを組み立てます。

柱などになる鋼材をクレーンなどで吊り上げて組み立てる事から、建て方・建込みとも呼ばれています。

・橋梁鳶

主に高速道路や橋を作るための作業を行います。

球場やドームなどの特殊な鉄骨工事やダム工事も多いため、基本的に出張が多い仕事内容となります。

・重量鳶

橋梁の現場で主桁架設を行います。

建築内部の重量物の設置を行うことから、足場鳶や鉄骨鳶などに比べて専門性の高い仕事となっています。

このように、鳶職と言っても受け持つ作業によって呼び方が異なります。

細かな仕事内容は異なりますが、どの仕事も体力が必須ですし、建物の完成をイメージして効率良く作業を進めていくことから、頭も使う仕事と言えるでしょう。

鳶職の仕事に必要な資格とは？

鳶職に関係する資格に、「とび技能士」というものがあります。

とび技能士は1級技能士、2級技能士、3級技能士があり、3級からチャレンジできますが、実際の現場では無資格者が作業をしているところも少なくありません。

とび技能士の資格が無くても働けますが、鳶の親方として独立するためには、国家試験である1級技能士の資格が必須になります。

未経験の転職希望者にとって資格が無くても働けるのは利点と言えますが、後々独立を考えている方にとっては将来的に必要な資格となるので、働きながら取得を目指してみるのも良いでしょう。

さらに、三種の神器と呼ばれている玉掛け、足場、鉄骨の資格も鳶職をする上で重要な資格となっています。

同様にこれらの資格が無くても仕事はできますが、自身の持つスキルによって年収などは変動します。

より知識と技術を高めたい、もっと成長したい、年収アップにつなげたいという方は、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

仕事内容に見合う？鳶職の年収とは

高所で作業をし、命の危険を伴う鳶職の気になる年収ですが、平均年収は400万円前後です。

鳶職の給料は月給よりも日給が一般的で、見習いの鳶職で日給8,000円～10,000円、一人前の鳶職で12,000円～15,000円が相場と言われています。

一人前になれば十分生活できる年収がありますので、資格を取得し、自分のスキルを上げれば年収アップや独立にも挑戦できるでしょう。

働く企業によって給料体制は様々ですので、転職の際は給料がどのくらいなのか確認しておくと良いでしょう。

まとめ

鳶職は危険を伴う仕事ですが、人々の生活に欠かせない非常に重要な仕事です。

中学校や高校を卒業し、早くから鳶職として働く方もいますが、大学を卒業し、社会人経験を経てから鳶職へと転職する方も少なからずいます。

経験年数がものを言う職人の世界では、何より学ぼうという素直な姿勢と年齢にとらわれない柔軟さが重要です。

もしも鳶職に転職したいとお考えなら、これらを意識しておくことが大切です。

なお、鳶職は人手不足なので転職者の受け皿は豊富と言えます。

しかし、企業によって年齢制限を設けているところもあるので、他業種から鳶職へ転職する際は、忘れずに確認しましょう。