宅建の難易度はどのくらい?試験の概要や合格率について解説
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不動産業界では、「宅地建物取引士(宅建士)」の資格があると大変重宝されます。
不動産業への転職を希望するのなら、宅建士の資格を取得すれば有利にもなると言えるでしょう。
また、現在不動産会社で勤務している場合、宅建士の資格を取得すると資格手当がついて収入が上がる可能性があります。
宅建士の資格があれば取引で必要な「重要事項説明」ができ、資格が不動産の専門家であることを証明してくれるので、お客様からの信頼度もアップします。
この記事では宅建士試験で合格したい方に向けて、難易度や勉強法をお伝えします。
宅建士試験の難易度を試験の概要や形式から考えよう
宅建士の資格試験は独学でも合格できると言われていますが、他の資格試験と比較して、どれくらい難しいのか気になる人も多いことでしょう。
ここでは、宅建士の資格試験の概要や合格率、難易度などについて詳しく解説します。
<宅建士試験とは?>
宅建士とは、「宅地建物取引士」の略称で、不動産や不動産取引に関する知識と、重要事項説明ができる能力を有する者に与えられる資格です。
宅建士の資格試験は年に1度しかおこなわれないので、もし不合格になれば、来年まで待たなければいけません。
試験範囲は宅建業法や民法、税金といったいくつかの分野に分かれているため、広い範囲の勉強が必要です。
宅建士の資格試験の合格基準は、受験人数の約15%が合格する程度に定められるので、毎年、合格基準点が変わります。
50点満点中34~37点程度、正答率70%ぐらいの年が多いです。
宅建士は、独学で合格する人も多い資格試験ですが、出題範囲が広くひっかけ問題もあります。
また、一般的な知識だけで答えられるようなサービス問題もありません。
マークシート形式ですが、選択肢が1つとは限らないため、運で合格できる可能性は低くしっかり勉強しておかなければ合格がむずかしい試験内容です。
<合格率から見る宅建士試験の難易度>
では次に、宅建士の資格試験の合格率から、試験の難易度についてみてみましょう。
申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成30年 213,993 33,360 15.6%
令和1年 220,797 37,481 17.0%
令和2年 35,258 4,609 13.1%
宅建士試験の合格率は、毎年15%前後となっています。
この数字だけ見ると、決して高いとは言えませんが、同じ法律系の資格試験である司法書士や行政書士の合格率と比較してみましょう。
司法書士の合格率は毎年3%程度なので、難易度がとても高いことが分かります。
また、行政書士も合格率が10%程度ですので、宅建と比較すると厳しい合格率です。
このような法律系の資格と比べてみると、宅建士試験は難易度が高くないといえるでしょう。
しかし、しっかりと勉強をして備えておかなければ、合格することは難しい試験です。
<民法改正で宅建試験はどのように変わった?>
2020年4月に民法が改正され、改正点や変更点について問われる可能性が高くなるなど、宅建試験も影響を受けました。
そのため、合格のためには直近で改正されたポイントを押さえておくことが重要です。
具体的には、水害ハザードマップにおける当該宅地の所在地や農地法の変更点、出題されやすい相続関連や宅地建物取引業法の変更点などが挙げられます。
宅建試験合格のコツは?
宅建試験は合格の難易度が高いですが、勉強の方法次第で合格している方も多くいます。
まずは、合格するためにはどのようなことが必要なのか知っておきましょう。
<宅建試験の難易度が下がる!?「5点免除」>
宅建士の資格試験には講習を受けるだけで50問の試験問題のうち、5問を免除してもらえる、つまり自動的に5点アップできるというシステムがあります。
この「5問免除」を受けるためには、次の2つの条件が必要です。
・現在、宅地建物取引業に従事していること(派遣社員やアルバイトでも可)
※勤務している会社から「従業員証明書」を発行してもらう必要あり
・国土交通大臣の登録を受けた機関(資格学校や予備校)などで登録講習会を受講すること
この2つの条件を満たせば、宅建士資格試験の50問のうち5問については理解しているものとみなされるので回答する必要がなく、自動的に5点プラスされるというわけです。
免除される5問分の内容は、以下の通りです。
・土地の形質や地積、地目、および種別に関すること
・建物の形質や構造、および種別に関すること
・宅地や建物の需給に関する法令、および実務に関すること
5点免除を受けるための登録講習会の受講費用は、講習を受ける機関によって異なりますが、1~2万円程度です。
実施時期は5月頃が多いので、早めに調べておくほうがよいでしょう。
試験問題50点中、合格点が35点前後で5点がプラスされるので、実質の難易度が下がり、大変有利になります。
現在、不動産会社などに勤務していて、宅建士の資格取得が必要な方は検討してみてはいかがでしょうか。
<勉強方法は3つ>
宅建資格の勉強法としては、独学と通学、通信講座の3つがあります。
それぞれメリットとデメリットがあるので、ご自身の生活にどちらが合っているのか考え判断しましょう。
自分のペースで学習できる 独学
宅建試験はもちろん独学も可能です。
本屋に行けば宅建試験の教材も購入でき、独学でも合格する人は多くいます。
メリット
・自分のライフスタイルに合わせて勉強時間を決められる
・かかる費用は教材のみなので、費用の負担が少ない
・学習のスケジュールが自由なので、理解できない点は自分のペースで学習できる
デメリット
・わからない点を質問できない
・法改正などの最新情報に対応することが難しい
・使用する教材を自分で選ばなければいけない
学習カリキュラムに沿って勉強できる 通学
通学はスクールに通って宅地試験の対策をする方法で、一緒に勉強する仲間も見つけやすいのが特徴です。
メリット
・直接講師に質問できる
・スクールに通学するので勉強習慣が身につく
・宅地試験合格に向けて仲間が見つけられる
デメリット
・受講料金の他に交通費なども必要で、一番費用がかかる
・通学に合わせてライフスタイルを変える必要がある
用意された教材を使用できる 通信講座
通信講座は、あらかじめ用意されたテキストを使用し、好きな時間に好きな場所で学習できるもの。
指導する講師は宅地試験について知識があり、どのように学習すれば合格できるのか理解しているので、学習するうえで負担を減らすことが可能です。
メリット
・講師に質問できるので、わからない点は徹底的に理解できる
・教材選びに時間をかけることがない
デメリット
・講座を受講するための費用がかかる
<合格率が低い理由>
宅地試験の難易度が高く合格することが難しいと言われる原因は、7,000円の受験料を払えば誰でも受験できるという点にあります。
受験資格はないので、受験者のなかにはとりあえず試験を受けてみるという方もいます。
また、宅地試験は出題範囲が広いので、勉強時間が足りないまま受験する方もいるでしょう。
そのため、難易度が高い宅地試験で合格するためには、きちんと遂行できる学習計画と高いモチベーションが必要と言えます。
まとめ
宅建士資格試験の難易度を試験概要や形式、他の資格との合格率から見てみました。
宅建士試験の申込者数は毎年20万人を超え、非常に人気の高い資格試験です。
他の法律系の資格と比較すると難易度は高くはありませんが、決して合格率が高いわけではありません。
また、年に1度しかおこなわれない試験なので、しっかりと勉強した上で試験に挑みましょう。
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