「マンション管理士」の資格を取ろう!どんな試験内容?難易度は?

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マンション管理士の資格があると、マンション全体の管理をコーディネートしたりサポートしたりすることができます。

つまり、マンション管理士は「マンション管理のプロフェッショナル」なのです。

マンションの清掃や管理業務などを行う、いわゆる「マンションの管理人さん」と混同されることがありますが、まったく別の仕事になります。

ここでは、マンション管理のプロフェッショナルとして活躍できる「マンション管理士」の資格試験について、詳しく解説します。

マンション管理士の試験

マンション管理士の試験

マンション管理士の資格を取得するためには、試験を受けて合格しなければなりません。

まず、マンション管理士の資格試験について、説明していきます。

<マンション管理士の試験概要について>

マンション管理士の試験概要は、以下の通りです。

・日程について

マンション管理士の資格試験は、年に一度、11月に行われ、同じ年の6月に、試験の実施要項が発表されます。

そして、8月上旬ごろから受験案内(申込書)の配布が始まり、9~10月が受験の申込期間です。

・受験者の年齢・合格率について

マンション管理士の受験者は、男性が約87%、女性が約13%と、男性の方が多くなっています。

合格者も、男性と女性の比率に大きな違いはありませんので、もちろん性別によって有利、不利はありません。

また、受験者の平均年齢は46~47歳となっており、総受験者のうち、40代~50代が全体の半数を占めており最も多いです。

これらのデータからも、マンション管理士がシニアに人気の資格であることがわかります。

・受験資格について

マンション管理士の試験に、特別な受験資格はありません。

したがって、学歴や職歴に関係なく、何歳からでもチャレンジできる点が、マンション管理士の魅力のひとつです。

・出題範囲について

マンション管理士の試験内容および出題範囲は、大きく以下の4つに分けられます。

1

「区分所有法」や「標準管理規約」など、マンションの管理に関する法令についての問題が出題されます。

また、民法や借地借家法、宅地建物取引業法、不動産登記法などの法令についても幅広く出題され、4つの試験問題分野の中では、最も出題数が多くなっているので、得点源として重点的に勉強すべき分野になります。

2

マンションの管理組合の役割や、円滑に運営するための知識、実務に関する問題が出題されます。

また、管理組合への苦情が訴訟に至った場合の対応や判例、管理組合の会計についてなどの知識について出題されますが、問題数が少ないので、それほど時間をかけたり重要視したりする必要のない範囲だといえます。

3

マンション全体の構造や設備、都市計画法や建築基準法、設備系法令や維持保全に関する問題が出題されます。

また消防法や水道法、住宅品質確保法などについても出題されるので、出題範囲が広く、日常生活では触れることのない専門知識が求められるため、かなりの勉強時間が必要となる分野です

しかし、マンション管理の実務に携わっていれば、日頃の業務経験から学べる部分も多いので、マンション管理の仕事をしながら勉強していくというのも一つの手だと言えるでしょう。

4

マンション適正化法とは、マンションの管理組合の適正な運営や、マンション管理業者の資質が適正に保たれることによって良好なマンションの居住環境を確保するために、マンション管理士や管理業務主任者、管理会社など、マンションの管理に携わる者が遵守するきまりを定めたものです。

法律で使われている用語の説明や、マンション管理士としての知識などを中心に出題されます。

出題される問題のパターンは決まっているので、過去問題でよく出てくるものを確実に覚えておくとよいでしょう。

マンション管理士試験の難易度

マンション管理士試験の難易度

マンション管理士の試験内容や概要がわかったところで、試験の合格率や難易度などについて気になっている人も多いかと思います。

次に、マンション管理試験の合格率や難易度について説明していきます。

<合格率・合格点>

マンション管理士の試験は50点満点です。

合格点は、毎年変わりますが、35~38点の範囲で推移しており、合格率は8~9%程度になります。

ここ数年、マンション管理士の受験者数や合格者数は減少傾向にありますが、合格率に大きな変動はありません。

<難易度について>

マンション管理士と似た不動産関連の資格として、管理業務主任者の合格率が約20%、宅地建物取引士の合格率が約15%であることと比べると、マンション管理士の難易度が高いと思われるかもしれません。

しかし、マンション管理士の合格率が低い理由としては、試験内容の範囲が広いことと、受験資格がないため、冷やかしやとりあえずといった動機で受験する人が多いからいう見解があります。

きちんと試験対策や勉強をすれば、決して手が届かない試験ではないので、不動産管理系の資格取得を目指すのであれば、チャレンジしてみる価値のある資格です。

<管理業務主任者とのダブル受験について>

マンション管理士は、マンションの管理全体のコンサルティング業務を行う国家資格ですが、マンション契約業務に関する国家資格として「管理業務主任者」という資格があります。

管理業務主任者とマンション管理士の試験問題出題範囲は、9割程度、重なっているため、最初からダブル受験を目指す人も多いです。

また、管理業務主任者の資格を取得していると、マンション管理士試験問題のうち、マション管理適正化法に関する問題の配転分(5点)が正解とみなされて免除されます。

マンション管理士試験の合格点が35~38点であることを考えると、この5点加点はかなり大きなポイントです。

マンション管理の専門家として、将来、独立開業などを見据えている場合は、管理業務主任者とマンション管理士とのダブルライセンス取得をねらってみてもよいかもしれません。

マンション管理士資格を取得すると

最後に、マンション管理士の資格を取得すると、仕事や転職の面でどのように活かすことができるのかについて説明していきます。

<どのような職業に転職できるか>

マンション管理士の資格があれば、不動産業界、特に不動産管理関連の職業への就職や転職に有利になります。

マンションの管理業務は、マンション管理士の資格がなくてもできますが、マンション管理士の資格や知識があると実際の業務でも役に立つでしょう。

また、マンション管理士としての経験や実績を積めば、独立開業することも夢ではありません。

<どんなスキルが身につくか>

マンション管理士の資格を取得すれば、マンションの管理全体をコーディネートできるスキルが身につきます。

特に、今後老朽化したマンションが増えていくことが懸念されている中で、マンションの大規模修繕の計画、実施の知識やスキル、建て替えについての知識が身につけられることは、大きなメリットです。

<資格手当・収入について>

マンション管理士の平均年収は、勤務先の管理会社の基準や経験、能力などによって違ってきますが、おおよそ300~800万円程度です。

また、多くの管理会社では、マンション管理士の資格取得者に対して、資格手当として1~3万円程度を給与に上乗せしていることが多いので、資格を取得すれば収入アップにもつながります。

マンション管理士資格を取得すると

まとめ

マンション管理士の試験内容や難易度、合格率などについて解説いたしました。

マンション管理士の試験は、受験資格がないので、誰でもチャレンジできる国家資格です。

試験範囲が広く、合格率も決して高くない試験ですが、ポイントをおさえて勉強することで、合格の可能性は高くなります。

近年、マンションの戸数は増加しており、特に都市部においてはマンションの住居率が高くなる傾向にあります。

それに伴い、マンションの管理に関する仕事の需要は、今後も減ることがないと言えるでしょう。

マンション管理士の資格を取得していれば、管理会社への就職や転職にも有利になり、独立開業の可能性もあります。

不動産業界の管理業務を目指しているならば、マンション管理士の試験に、ぜひチャレンジしてみてください。

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