建築業務の一つ“積算”とは？仕事内容と業務における魅力を解説

建築業務の中でも、積算（せきさん）の業務（以下、積算業務）はあまり知られていないかもしれません。

しかし、積算業務は建築会社の中でもとても重要なポジションです。

積算業務がしっかりしていなければ、工事を行う現場で色々な具合が起こってしまいます。

ここでは積算業務の仕事内容、やりがい、魅力について詳しく解説します。

積算の仕事内容とは？なぜ必要なの？

積算とは、設計図や仕様書をもとに建築にかかる工事費の見積もりを算出する仕事です。

もっと簡単に言うと、建築物の金額を明確にする業務です。

ここがしっかりしていなければ、想像以上にコストがかかっていたり、建物の建材の数が合わなかったりと大きな支障をきたしてしまいます。

建築に携わる業務の中でも、欠かせないもののひとつといえるでしょう。

積算業務は、誰でもできるわけではありません。

図面の読み込みや仕様書の読み取り、CAD（設計支援ツール）の操作など、仕事内容の幅が広く、様々なことを習得する必要があるためです。

また、工事価格の一般相場や景気による増減の予想など、数学の能力や自分なりの分析も必要になります。

このように積算業務は専門性が高い仕事なので、元々のスキルはもちろん、働いてからも学び続けられる人に向いているのです。

積算の仕事内容はなぜ激務といわれる？

積算業務は激務だといわれることがあります。

確かに積算の担う役割は少なくありません。

先ほど述べた仕事内容のほかにも、工事に必要な人材・材料の数量等や工事費を算出したり、内訳明細書・数量調書・見積書等の作成をしたりと、様々な業務を任されます。

建築工事が重なる繁忙期は、単純に仕事調が増えるため激務になりますが、激務と感じるかどうかは各々の仕事のペースによるようです。

というのも、建築積算業務は仕事量が多く、効率よく進めなければ作業が終わらないため、人によっては残業などの必要性も出てくるでしょう。

一方、計画的に仕事を行っている人は、あまり時間がかからずに積算業務を行えています。

普段から仕事をためず、繁忙期に仕事が重ならないように調節すれば、少なくとも身体的、精神的に負担がかかることは避けられるかもしれません。

むずかしさがやりがいにつながる！積算の魅力とは

積算は工事に関わる数字を管理する役割を担っており、いかに工事を予算内に収めるかは腕の見せ所です。

お客さまの希望通りにした結果、予算を越えてしまうというのはよくあること。

いくら素敵なものができても、予算の都合を無視して建築を進めると、お客さまとトラブルに発展する可能性があります。

しかし積算監理によって費用を細かく算出しておくことで、なぜ費用が高くなるのか、その根拠を丁寧に説明できるので、お客さまに納得してもらいやすくなるのです。

さらに、積算が出す金額は受注に直結します。

優秀な積算マンがいる企業は、受注も安定して獲得できます。

いかに金額をおさえつつ、利益はしっかりと出していくのか、その点は積算が鍵を握っているといっても過言ではありません。

誰でもできる仕事ではなく、また企業における大きな役割を担っていることから、魅力とやりがいにあふれた仕事といえるでしょう。

まとめ

積算業務がしっかりしていなければ、利益の面や工事金額などの面で不具合が起こるでしょう。

それだけ積算の担う役割は大きく、専門性の高い業務です。

図面を読み取ったり、工事現場における費用を管理したり、見積書を作成したりと、積算業務は簡単ではありません。

しかし、業務の一つひとつがお客さまの信頼を得るために必要ですし、ひいては会社の業績を安定に導くために欠かせない重要な業務なので、魅力的でやりがいのある仕事といえるでしょう。

建築・建設業界への就職・転職を検討している人は、ぜひ積算業務にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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