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折れない武器を手に入れろ!不動産業界で役立つ「宅建資格」の魅力

執筆者の画像飯島 敏輝

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不動産業界で働く上で役立つ資格、会社から重宝される資格と言われているのが「宅地建物取引士(宅建士)」の資格です(以下、宅建資格)。

転職者向けの求人サイトでも「宅建資格保有者優遇」と記載している不動産会社は少なくありませんし、中には宅建資格を持った方を対象に説明会を実施している企業もあります。

とはいえ、宅建資格はただ持っているだけでは意味がありません。どう活用するのか、働く上で本当に優遇されるのかを考える必要があるでしょう。

そこで今回は、宅建資格が重宝される理由や資格の活用方法、給与と注意点についてお話ししていきます。

5人に1人以上は必要!不動産業界で宅建士が重宝される理由

宅地建物取引士

売買や賃貸仲介を行う不動産会社では、必ず事務所に1人以上は専任の宅建士※を置く決まりになっています。

※常勤性と専従性を満たした宅建士のこと。

また、宅地建物取引業法の規定により、事務所ごとに従業員5人に1人以上の割合で専任の宅建士が必要です(従業員10人なら最低2人、50人なら最低10人。専任ではない派遣社員や契約社員は規定数に含まれない)。

仮に、退職や転職などで宅建士がいなくなると事業が続けられず、最悪廃業にもなりかねないので、不動産会社などは新たに宅建資格を持った人材を確保する必要があります。

このように、有資格者を「必ず置く」ことから、宅建士は"必置資格"とも呼ばれているのです。

不動産の取引にも必要!宅建資格が活かされる場面とは

宅建を転職でに役立てる

前述したように、不動産会社は事務所ごとに専任の宅建士を配置しなくてはなりません。

しかし宅建士の役割はそれだけでなく、宅建資格が活用されるシーンは他にもあるのです。

・契約書や重要事項説明書の説明

不動産の売買や賃貸では、契約前に宅建士が重要事項の説明をすると決められています。また、契約書や重要事項説明書の記名・押印も宅建士にのみ認められた業務です。

特定業務を独占的に行うことから、必置資格と同時に「業務独占資格」とも言われています。

また、不動産取引には民法をはじめ不動産登記法、宅建業法、建築基準法、消防法、税法、地方条例など、様々な法令の規制があります。知識がなければ安全に取引を行うことは不可能でしょう。

宅建士は、これらの専門知識を持っていると国が認めたプロフェッショナルであり、社会的な責任が伴う仕事です。

そのため、宅建士は不動産業務において役立つ資格、重宝される資格と言われているのです。

・事務系で働く場合にも資格が役立つことがある

契約書や重要事項説明書には宅建士の記名・押印が必要ですが、専任ではない宅建士の記名・押印でも問題ありません。

端的に言うと、「契約書の記名押印」「重要事項説明書の記名押印」「お客様への重要事項の説明」、これらを全て違う宅建士が行っても構わないということです。

そのため、人手不足になりがちな規模の小さい不動産会社では、重要事項説明書の作成などを「宅建資格を持っている事務・経理」に任せることもあります。

また正社員でなく、有資格者の派遣社員やパート従業員などが行うこともあり、資格保有者でなければできない専門性の高い仕事を請け負えるということで、通常の事務よりも時給が高くなる傾向にあります。

不動産業界への転職を考えている方の中には、「事務や経理として働きたい方」や「非正規雇用での勤務を希望する方」もいるでしょう。

必ずしも営業職、正規雇用でなくてはならないわけではないので、自分が納得できる資格の活かし方を考えてみてはいかがでしょうか。

宅建資格があれば一定額以上の給与が保障される

資格手当で給料アップ

宅建資格があれば、比較的安定した給与を得られると言われています。

その理由は、以下の通りです。

・行政の審査があるから

不動産会社が新しく専任の宅建士を雇用する場合、免許権者(めんきょけんじゃ)※によって専任性の審査がなされます。

※宅地建物取引業の免許に関する権限を持つ行政機関。同一都道府県に事務所を設置する際は「都道府県知事」、2つ以上の都道府県に事務所を設置する際は「国土交通大臣」が免許権者となる。

審査の細かい内容は各都道府県によって異なりますが、「健康保険・厚生年金保険資格取得を証する書面」「通勤の経路図・住民票」「賃金台帳」が必要です。

審査では、専任にふさわしい一定額以上の賃金が支払われているかも審査されます。

具体的な金額が決まっているわけではありませんが、他の会社と比較してあまりにも低額であれば専任性が認められない場合もあるようです。

このことから、専任の宅建士なら一定額以上の給与が保障されると思って良いでしょう。

・資格手当が支給されるから

宅建資格を持っていると会社から資格手当が支給されるので、少しでも高い給料を得たいと考えるなら資格取得が近道と言えるでしょう(会社によって資格手当の有無や金額は異なります)。

しかし、ここで注意すべきことがあります。

多くの方が資格手当の高い会社に行きたいと考えるでしょうが、資格手当が高い=魅力的な会社であるとは限らないということです。

資格手当を高くする代わりに歩合給の額を低めに設定していたり、資格手当を歩合給の事前支給として扱っていたりする会社もあるようなので、事前に転職先の給与形態は確認しましょう。

とはいえ、自分の力だけで調べるのは大変なので、転職アドバイザーなどに相談しながら自分に合う会社を探してみることをおすすめします。

まとめ

不動産業界で働くなら、宅建資格の取得を視野に入れても良いでしょう。

会社にとってはなくてはならない資格ですし、宅建士だけの独占業務もあるのでやりがいを持って働けるはずです。

専門知識を有している証明にもなるので、転職前に取得すれば会社にとって魅力がある人材だというアピールにもなります。

受験資格は特になく誰でも挑戦できるので、興味のある方はぜひ宅建資格の取得にチャレンジしてみてください。

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このコラムを書いた人

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飯島 敏輝転職コラム編集長
同志社大学卒。いえらぶ不動産転職コラム編集長。 不動産会社専門のコンサルタントとしてキャリアをスタートし、賃貸・売買・管理・投資と業種を問わず、100社超を担当。 企業のソリューション提案を強みとし、 特にWEB制作による集客力改善・1人当たりの営業利益アップ型業務効率化などを提案実施してきた。 現在はその知見を活かし、不動産会社で活躍したい人向けの転職相談を行っており、年間数百名を超える転職相談を行っている。

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